もしも森と話ができたら

 

4月12日は森守会の定例活動に参加しました。

暑くもなく寒くもない良い山仕事日和でした。

森の中に入ると、普段、家と職場を往復しているときには気が付かなかった季節の変化を実に身近に感じることができますね。

鮮やかな黄緑色の若葉が芽吹き始めているのを見ると生命の息吹を感じます。

宮沢賢治の童話作品の中に「狼森と笊森、盗森(おいのもりとざるもり、ぬすともり)」というのがあります。

その中で、こういう一節があります。鉈や鍬をもって山を越えてやってきた4人の百姓たちが開墾するのによさそうな場所を見つけてそこに定住しようと決めたときに、まず山に向かって叫んだのです。

「ここへ畑起こしてもいいかあ。」

「いいぞお。」森が一斉にこたえました。

みんなは又叫びました。

「ここに家建ててもいいかあ。」

「ようし。」森は一ぺんにこたえました。

みんなはまた声をそろえてたずねました。

「ここで火たいてもいいかあ。」

「いいぞお。」森は一ぺんにこたえました。

みんなはまた叫びました。

「すこし木貰ってもいいかあ。」

「ようし。」森は一斉にこたえました。

出典:宮沢賢治著「狼森と笊森、盗森」

昔は人と森は非常に身近な親しい関係だったのだと思います。

都市化が進み科学が発展して人間が自然と切り離されてしまったような昨今です。自然保護とかいうと何か「自分達とは遠く離れたところにある自然」をイメージする人も多いと思います。もともと人間は自然の一部なのに。

青梅は面積の半分近くが森です。しかも電車の駅を降りれば目の前に森が広がっています。山や森に親しむのには最高の場所です。

私は今年も目いっぱい青梅の山をきれいにし、かつ、山に親しみたいと思っています。

青梅の山が「おおい、早く来い。」と言って待っていてくれるからです。

【作業中の風景。何か指さしながら相談しているみたいです。】

【本日の作業後の風景】 

        

       

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